Steve Harris作詞作曲 <作曲に使用する楽器> スティーヴは、ほぼ全ての曲をベースを使い作曲している。 このため、ギターで作曲した場合における、低音中心のベースラインとは、一味違うものになっているようだ。 例外は、1stの「Strange World」と2nd「Prodigal Son」のみで、これらはアコースティックギターで作曲している。 10thのレコーディング前にアコースティックベースを手に入れてから、これで作曲するようになっている。 単純にプラグを刺してないエレキベースよりも大きい音が出るからだそうだ。 <作曲> ツアー中には書いたりせず、スタジオで書く。6週間という期限を課して作曲を行っている。 使えそうなアイデアを思いついたら、アナログな機械ですぐに録音しないと忘れてしまいそうで、安心できないらしい。 テクノロジーに頼るのは、消えたりするリスクなどからあまり好きではないようだ。 Transylvaniaは、道で歩いてる途中に思いつき、急いで帰って録音したのも有名。 自分で本当に良いと思える曲以外は、バンドに曲を聴かせたりしないらしい。 その曲作りをしているときの気持ちが曲に反映されてる。 キーや音域を考えて、シンガーの持ち味に合わせて曲を書く配慮もしている。 場合によってはキーを変えた曲もある(Lord Of The Flies、Don't Look To The Eyes Of Strangerなど) 作曲の段階でキーやテンポも考えるので、レコーディングの段階ではほとんどやることはないらしい。 必要以上の曲数は書かない。過去には多すぎる曲数を書いたこともあったが、 そのときは曲の長さが詳しくわかっていなかったからだそうだ。 曲を量産すると、シングルB面用の曲や平凡な曲を書いていくようになると考えているため、 曲のある一部分だけがよかったら、その部分だけを残して、他の曲に使えるかどうか検討していき、 曲のどの部分も良いものに仕上げるべき、というのがスティーヴの曲作りの哲学らしい。 他のメンバーが出した2つのアイデアをつなげて1つの曲にする、というような判断も行っている。 ちなみに、VIRTUAL ELEVEN時には4曲使わなかった曲があり、その後のアルバムで使う予定だったが、 ブルースの復帰があったので、どうなったかは不明。 <曲のタイプ> 転調や変拍子を多用した、ドラマティックな展開がある。 初期には特に3連符などを多用した、個性的なリフが多い。 最近はケルティックな要素をもつ曲も書いてる。 一定の様式があり、他のメンバーの作曲した曲とは明確な違いが感じられる。 曲の長さには拘らず、良いフィーリングがあるかどうかで判断しているらしい。 しかし、プログレッシヴ・ロックに影響を受けたスティーヴは、長い曲を書くことも多い。 2nd以外には大作(長めの曲)が必ず収録されてる。 曲の中に、様々な要素がある曲が好きらしく、必然的に長くなる傾向があるようだ。 反面、ストレートなタイプの曲はあまり書かなかったが、 9th以降には、それまでのスティーヴの様式ではない曲も書くようになったように感じる。 ドラマティックなものなら、速い曲でも遅い曲でも好きだという。 <細かい作曲についての話> まず最初にメロディーが浮かんでくることが多い。リズムはその後につける。 そのメロディがギター・メロディやボーカル・メロディ、どちらにもなることが可能で、 ボーカル・メロディをギター・メロディに変更することさえある。 たまにリフやリズム・パターンが先に浮かぶこともあるらしい。 最後にメロディーに沿って、歌詞をつないでいく。 歌詞のアイディアはすぐに出てくることは少ないらしい。 強力なメロディ・ラインを変更することなく、それに合わせた歌詞をつけたいが、 音節があわないと別の言葉を探す必要があり、難しい。 背景となる曲自体に何らかの抑揚のようなものがあり、それに乗せてボーカル・メロディがある。 その抑揚にメロディがうまく調和して初めて、曲がうまくいくらしい。 曲のインストゥルメンタル・セクションは、 ヴァース〜コーラス〜ブリッジという構成でなければならないと思っている。 12thから14thまでの3作では、ほとんどのヴォーカル・メロディを作ったらしい。 (14thでは、Out Of The Shadowsのコーラスのみブルースによるもので、他はスティーヴによる) あの印象的なThe Evil That Men Doのブリッジの部分は、もともとコーラスだったらしいが、 盛り上がりに欠けるため格下げし、別のコーラスを用意したという。 「ここがコーラスか・・・」と思わせておいて、次に更なる盛り上がりがある、という強力な曲にするためで、 こういう構成は他の曲でも意識しているらしい。 スティーヴは、新曲を作り、スタジオ録音のアルバムを出さず、ライブをレコーディングして、新しいアルバムを作りたかったらしい。 理由はスタジオの録音では出せない臨場感やスリリングさをパッケージしたかったようだ。 常にスタジオアルバムでは、ライブをいかにパッケージするか、という意識を持ち、録音してきたようだ。 そして今でもバンドの目標は「最高の演奏と曲が詰まったアルバムを作ること」であり、 Death On The Roadはかなりイイ線を行っている出来だったが、まだ満足はしてないようである。 <歌詞の内容> 歌詞のテーマは最近の出来事、映画、TV、本をヒントにすることが多く、歴史ものや映画に関係する曲が多い。 また、戦争や宗教に関した内容が多かったりもする。 しかし、映画を基本的なアイディアにしてても、映画のストーリーをそのまま歌ってるわけではないようだ。 <歌詞の元ネタなど>
IRON MAIDEN
Phantom of the Opera映画「鉄仮面の男(Man In Iron Mask)」('25)
Killers
Genghis Khan同名の映画
The Number Of The Beast
Children of the Damned 同名の映画
Prisoner 60年代に放映された同名のTVシリーズ
The Number Of The Beast映画「オーメン2」
Run to the Hills 白人によるアメリカ・インディアンの迫害の史実
Piece Of Mind
Where Eagles Dare 同名の映画('68・邦題「荒鷲の要塞」)
Die With Your Boots On 次曲と同じく同名の映画、と思われる
The TrooperPVの映画は「Die With Your Boots On」というクリミア戦争を扱ったもの
Quest for Fire同名の映画('81・邦題「人類創世」)
To Tame a Land小説「砂の惑星デューン」。この曲はもともと「DUNE」と名づけられ、小説の一説をナレーションに使うつもりだったが、原作者の許可下りず。
Powerslave
Aces Highバトルオブブリテン。最初のSEはチャーチルの演説。
2 Minutes to MidnightNo Nuclear
Powerslave古代エジプトの王Horusの生涯
Rime of the Ancient Mariner 同名の18世紀の叙事詩。サミュエル・テイラー・コールリッジ作
Somewhere In Time
Heaven Can Wait同名の映画があるが、そこからとったものではないらしい
Loneliness of the Long Distance Runner 同名の映画('62)
Alexander the Great アレクサンドロス大王の生涯
Seventh Son Of A Seventh Son
The Evil That Men Do同名の映画('84・邦題「地獄で眠れ」)
Seventh Son Of A Seventh Son「七番目の息子の七番目の息子は超能力者」という伝承より。
The Clairvoyant「千里眼を持つ者」このコンセプトにより7thが生まれる
No Prayer For The Dying
TailgunnerAces Highの続編という位置づけ
Fear of the Dark
From Here To Eternity同名の映画('53・邦題「地上より永遠に」)
Afraid to Shoot Strangers 湾岸戦争
X Factor
Sign of the Cross
Lord of the Flies小説「蠅の王」
2 A.M.映画「地獄の黙示録」
Virtual Xi
The Clansmanスコットランド高地地方。映画「ブレイブハート」に近い内容だが、それをベースにはしてないらしい
Brave New World
The Wicker Man同名の映画('73)
Blood Brothers
The Nomad
Out Of The Silent Planet56年公開の映画「Forbidden Planet」らしい。ブルース作詞
Dance Of Death
No More Lies キリストの最後の晩餐と関連ある内容
Montsegur モンセギュール修道院の史実に基づく。
PaschendaleWWT、第三次イープルの戦い
Age Of Innocence 英の法律制度に対する怒り、という内容
A Matter Of Life And Death 同名の映画('46・邦題「天国への階段」)
The Longest Day同名の映画(邦題「史上最大の作戦」)とは無関係らしいが・・・
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